「奇想博物館 日本ベストミステリー選集」日本推理作家協会編
小学4年の「僕」の同級生、岡田君は女子全員のランドセルにいたずら書きをしたり、校門に青ペンキを塗りつけたりと奇行が目立つ。海外出張のお父さんに電話でそのことを話すと、お父さんは岡田君がなぜランドセルにいたずら書きをしたのか、その謎を解いてくれた。お母さんは知らないが、商社勤務のお父さんの本当の仕事はスパイなのだ。電話を切る間際、お父さんは担任の弓子先生に気をつけるよう僕に忠告する。
数日後の放課後、町中で会った岡田君に弓子先生のことを尋ねてみると、岡田君は驚いて、僕を学校近くのスーパーの屋上に連れていった……。(伊坂幸太郎著「小さな兵隊」)
他にも大沢在昌など人気作家15人が競演する豪華なアンソロジー。(光文社 1200円+税)