「字が汚い」新保信長氏

公開日: 更新日:

「字のキレイな人は、きれいに書こうと常に意識をしているんですね。美文字の人たちは総じて丁寧に、ゆっくり書く傾向がありますし、読みやすい字を目指して書いています。片や、コラムニストの石原壮一郎氏の字は病気レベルの汚さなんですが、気にしない豪快な俺、を優先している(笑い)。字は人を表すといいますけど、せっかちな人の字が乱雑なのも共通です」

 とはいえ、実はきれいに見せるコツも存在する。たとえば、ペンを替えるのもそのひとつ。お薦めはぺんてるのエナージェル。細いペンはブレがそのまま字に出るので0・5~0・7ミリがよい。またひらがなは漢字より小さく書くと全体のバランスが良く、楷書より行書のほうが大人っぽく見えるそうだ。練習帳に始まり、途中、ペン習字教室にも通った。費やした月日は1年、費用はざっと8万円。果たして字は上達したのか。

「まだぎこちなさは残りますが、芳名帳に書くようなオフィシャルな字はそこそこになったと思います。僕は美文字を書けるようにと思ってスタートしましたが、やっているうちに本当に好きなのは味のある字のほうだと気が付きました。理想はアラーキーのような、大人の色気もありつつ、美文字でないけど子供っぽくはない字ですね。字に悩む人は、まず好きな字を見つけ、目標にするといいですよ」(文藝春秋 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…