「神の時空 前紀―女神の功罪―」高田崇史著
國學院大學文学部の潮田教授の研究室付の講師・広岡が殺された。出勤途中の神社の境内で死んでいた広岡の喉には、凶暴な獣に食い破られたような痕跡があった。
古代史を専門とする潮田は、学界の異端児で、さまざまなクレームが研究室に届いていた。その中に、「神功皇后には手を出すな。研究室が災厄に見舞われる」と書かれていた手紙があったことを思い出した研究室の助手・遼子は、学生の範夫と神功皇后の文献をあさり、改めて調べ始める。大学の図書館で調べものに没頭する2人に笛子と名乗る女子高生が話しかけてくる。その夜、遼子の助手仲間・由紀子が広岡と同じ惨殺体で見つかる。
古代史をテーマにした歴史ミステリー「神の時空」シリーズ最新刊。
(講談社 840円+税)