「魔邸」三津田信三著
主人公は小学6年生の優真。作家だった実の父とは死別。母は再婚するが新しい父親になじめずにいた。そんな折、義父の海外赴任が決まる。そこで移住先が決まるまで、優真は大好きな叔父と暮らすことになった。
しかし叔父に連れられて行った家は“神隠し”の伝承がある、蛇蛇森に立っていた。
その家で過ごす最初の夜、優真は何かが徘徊している気配を感じる。わけも分からず、子供が消えるというその森の恐怖に少年はのみ込まれていく。早く離れろ!!
著者はホラーとサスペンスを組み合わせた独特の作風で「本格ミステリ大賞」を受賞した作家。本作は最恐(凶・狂)の家ホラー3部作の1編。(KADOKAWA 1600円+税)