「狂い壁 狂い窓」竹本健治著

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 築60年超えの洋館アパート「樹影荘」の1階に住む緋沙子は、壁から湧き出す小さな虫に悩まされていた。建物は、元産婦人科病院で、虫が湧いてくる壁は、かつて隣の部屋に通じる戸口だったらしい。隣には浅川という男が住んでいる。緋沙子と仲の良い2階に住む少年・響司郎は、この家を住む者の性格を知らず知らずねじ曲げていく幽霊屋敷のようなものだという。ある日、夜中に目覚めた浅川は水音を耳にする。以前にもあった3階の住人・小野田のトイレが原因の水漏れかと確かめると、畳におびただしい血だまりが広がっていた。慌てて小野田に抗議に行くが、戻ると血だまりは消えていた。

 6組の住人が次々と起きる怪事件に追い詰められていく戦慄ミステリー。 (講談社 740円+税)



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