「ラーメンの誕生」岡田哲著

公開日: 更新日:

 日本人の国民食「ラーメン」の誕生と発展の歩みをたどる通史。

 中国で創作された製麺技術は、平安時代前期までに唐菓子として日本に伝わった。その後、日本は1400年をかけて、うどんなど独自の麺食文化を築くが、なぜかその間に中国の麺料理そのものを食べた記録はない。明治維新後、肉食が解禁されても、ラーメンのような麺料理はなかなか現れず、戦後、大陸からギョーザや麺料理が再度もたらされると、今度は爆発的に普及、浸透した。

 その謎を解き明かすように、明治から戦前にかけてのシナそばからラーメンへの進化、戦後の爆発的なラーメン創作の潮流、そして、インスタントラーメンの発明で国際食へと発展していく過程を詳述する。多くのラーメン情報の底本となった基本書。

(筑摩書房 1000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出