「町中華探検隊がゆく!」町中華探検隊著
「町中華」とは、町中の大衆的な中華食堂のこと。本場の中華料理とは違って、かつ丼やオムライスや、カレーライスなどの定番大衆料理もメニューに並ぶような食堂なのだ。「戦後の混乱期に、安くてパワーのある食べ物としてラーメンが人気になったのを契機に発生した昭和の食文化のひとつ」と探検隊隊長の北尾トロ氏はいう。
たとえば高円寺南口の「七面鳥」。かつ丼・オムライス・カレーライスの“三種の神器”が揃っていて、ふんわり卵に鶏肉がゴロゴロのオムライスはスープとおしんこ付きで630円。下北沢駅近くの「丸長」には30店超えののれん会があり、有名な東池袋の「大勝軒」のルーツもここだ。
月刊「散歩の達人」の人気連載の単行本化。都内の名店50軒を収録。
(交通新聞社 1500円+税)