「熱狂と幻滅」 田村剛著

公開日: 更新日:

 1810年にスペインから独立して以来、コロンビアの歴史は暴力の繰り返しだった。だが、2010年に就任したサントス大統領が社会主義革命を目指すゲリラ組織FARCと和平交渉を始め、6年後、和平合意が結ばれてFARCは武装解除し、合法的な政党となる。土地を持たない農民に300万ヘクタールの土地が分配されることになり、野党の政治参加や、市民がデモをする権利が保障された。

 10月2日、この和平合意の是非を問う国民投票が実施された。ところが、テレビの開票速報の結果は、賛成派圧勝という世論調査の見通しとは異なるものだった。

 中南米特派員だった朝日新聞記者が、コロンビア和平の実情と背景に肉薄するルポルタージュ。

(朝日新聞出版 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動