「決断の刻」堂場瞬一著
建築中の家屋で男の死体が見つかった。日兼コンサルタントの総務課長、安西寛人だった。品川中央署の原刑事課長は深夜、日兼コンサルタントの今川社長に電話を入れた。2人は旧知の間柄だったのだ。社内に問題になるようなトラブルはなかったと今川は言う。 だが、その後、日兼コンサルタントの戦略企画担当の女性社員が失踪していることが判明した。家族は女性社員がパワハラを受けていたと主張するが、会社側は否定している。
さらに、同社を海外汚職の疑いで捜査していた刑事が姿を消す。
固い信頼で結ばれた刑事と会社社長が、それぞれの「正義」を模索するミステリー。
(東京創元社 1700円+税)