「大江戸ミッション・インポッシブル 幽霊船を奪え」山田正紀著
南町奉行所同心の若菜は、泥棒寄合・川衆の棟梁という裏の顔を持つ。ある夜、対抗する陸衆を統べる5人衆のひとり、茂平を誅殺した若菜は尼寺に連行される。待ち受けていたのは5人衆の妖泉院だった。茂平の敵討ちを警戒する若菜だが、妖泉院にその腕を見込まれ、死神娘と呼ばれる殺し屋の抹殺を依頼される。あろうことか、人づてにその死神娘・お涼に若菜の殺害を依頼済みだという。若菜は手下の紋二をお涼が住む長屋に送り込み監視をさせる。しかし、紋二は内職をしながら病床の母親の世話をするお涼に惚れてしまう。一方で若菜は、殺し屋たちが集まる殺しの賭場に潜入する。
江戸を二分する泥棒寄合の抗争を描く時代エンターテインメントシリーズ第2弾。
(講談社 700円+税)