春の官能小説特集
「チェリーに首ったけ!」草凪優著
“巣ごもり要請”が出て、はや1カ月。人と会えず、ましてや触れることなどご法度で鬱々としている人も多いだろう。そんな人におすすめしたいのが「官能小説」だ。小説の中にはいい女がいっぱい! そんな女性たちと想像の世界で濃厚接触して、かりそめの恋を楽しんではいかが?
先輩が経営するバーで手伝いをする22歳の拓海は童貞。先輩に女性客の前でバラされたある夜、店を出たところで客の菜々子が待っていた。菜々子に「童貞とセックスしたいのよ、うちに行きましょう」と誘われ、筆おろしをした。うれしさのあまり菜々子にステディーな付き合いを申し込むが「もう童貞ではないから」と断られてしまう。次に菜々子に紹介された真緒と関係を持つが、やはりフラれてしまう。彼女たちは「童貞ハンター」だったのだ。
悔しさを晴らしたい拓海は童貞と偽り、渋谷の<逆ナン・スポット>に潜り込み、キャリアウーマンの詩織にナンパされる。ところがホテルに入った途端、後ろ手に縛られてしまい、アヌスをなめられた。
「おおおっ……おおおおっ……」
童貞のフリをして女性たちとアバンチュールを楽しむ好青年の性遍歴を描く桃色官能。 (徳間書店 680円+税)
「ハメるセールスマン」蒼井凜花著
理不尽な理由で会社をクビになった35歳の辰男は、美白化粧品の会社に転職。生まれ持った美白の肌を武器に、辰男はさっそく訪問セールスに出かける。
門前払いが続く中、やっと一人のセレブ妻の美保が部屋に通してくれた。美白効果を説明する辰男に美保は「相談に乗るのがセールスマンの役目でしょう?」「体をみせて」と迫り、辰男の乳首をいじりだす。やがて美保がルームドレスを脱ぎだした。
「今度は私の乳首とアソコの色を見てもらおうかしら。気に入れば購入するし、友達も紹介してあげる」
辰男の目前には濡れた陰毛に縁どられた濃紅色のワレメが息づいていた。そして甘酸っぱいメスの匂いを漂わせながら、早くなめてとねだるようにひくひくとうごめいていた――。
人妻、元上司の妻と関係を結びながら営業実績を上げていくセールス官能小説。 (二見書房 719円+税)
「いい女ご奉仕旅」霧原一輝著
鎌倉で雑貨店を営む53歳の倫太郎は、客に頼まれたシーサーを求めて、石垣島の離島へ向かう。その途中、23歳の看護師・涼香と出会い、身の上相談に乗っているうちに急速に接近。宿で一夜を共にする。
若いのに涼香は愛撫が上手だった。男の性感帯を巧妙に刺激するのだ。
「ねぇ、して……お願い」
涼香がもどかしそうに尻を揺すって誘ってくる。オマ×コをなめるなどいつ以来だろう――。
「んんんっ……んんんっ」 涼香が思いの外、セクシーな声を漏らした。
倫太郎の分身は最近なかったほどに力をみなぎらせ、奥まで打ち込んだところで男液が爆ぜ、その激烈な電流に身を任せた。
ほかにも涼香の恩師で不倫に悩む由紀子、北の温泉地の美人女将など、旅で出会った女性を相手に「献身セックス」を捧げる書き下ろし長編エロス。
(双葉社 670円+税)
「彼女がバイクをまたいだら」葉月奏太著
札幌の大学に通う拓真は、ある日、行きつけのラーメン屋でキャリアウーマンの奈緒と隣り合わせになる。東京からふらりとやってきたという奈緒は、拓真のハーレーを見て乗せてほしいと頼むが、拓真はかたくなに断る。しかしその夜、ホテルを確保できなかった奈緒は、拓真のアパートに転がり込む。
豆球のオレンジの光の下に33歳の成熟した奈緒の体があった。拓真が奈緒の吐息を嗅ごうと近づいたとき、奈緒が両手を伸ばし拓真を引き寄せ唇を奪った。そしてキスをしながら片手で体を撫でまわしていった。
「拓真……」
奈緒が囁きながら股間にまたがってくる。屹立したペニスの真上で膝立ちの姿勢になり、濡れた瞳で見下ろしてきた。激しいほどにむさぼりあった翌日、拓真は奈緒をタンデムシートに乗せツーリングに出発する。小樽、襟裳岬、富良野と北の大地を旅しながら成熟の女体に溺れていく……。 (ジーウォーク 720円+税)
「おねだりさせてください」高宮柚希著
19歳の大学生・光司はある日、緊急停止したエレベーターに閉じ込められてしまった。乗り合わせたのは同じマンションの希和子で、彼女は5歳の娘を育てるシングルマザーだった。希和子と光司はお互いの身の上話をしているうちに親しくなり、悩みを打ち明けるまでに。すると希和子が「ここを無事に出たらあなたの子種を私に授けていただけませんか」と頼んできた。童貞を捨てたい光司には願ってもないこと。オーケーをすると希和子は慣れた手つきで社会の窓を開け、ジーンズを脱がしにかかった。しなやかな手がブリーフの内側で睾丸をまさぐる。スリスリと肉棹をこすられると尻の底が燃えるように熱くなった。
「だめだよ。ここで爆発したら床を汚しちゃう」
「でしたら私の口を的に、放ってください」
妊活に悩む人妻、未亡人の兄嫁など“ねだられる”青年が初めて体験する世界を描く。 (フランス書院 694円+税)