「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ著、土屋政雄訳

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クローン

 2005年の作品。1990年代末の英国が舞台で、語り手のキャシー・Hは現在31歳。11年以上も介護人を務め、彼女が介護した提供者の回復ぶりはみな期待以上だという。しかし「介護人」「提供者」とは何なのかは説明されることなく、話は彼女がかつて生活していた「ヘールシャム」という全寮制の施設での思い出へと移る。

 ヘールシャムには年少組から年長組まで各年齢の子どもたちが共同生活し、図画工作に力を入れた授業、健康診断が毎週行われる。実は彼らには生殖能力がなく親もいない。では、何のために彼らはいるのか。その背後には驚愕の真実が待ち受けていた――。

 英国で映画化され、日本でもTVドラマ化・舞台化されるなど注目を集めた。近未来の生殖医療の問題点を描いた、ノーベル賞作家による異色作。

(早川書房 800円+税)

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