「カナリヤは眠れない」近藤史恵著

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 大阪のローカル雑誌の記者・小松崎は、町中で女性とぶつかり、痛みに悶絶する。寝違えた首が原因だ。慌てた女性に連れられ、小松崎はビルの屋上のプレハブ小屋で営む接骨院で治療を受ける。歩というその女性は整骨院の事務員だった。

 整体師の合田は、偏屈な変わり者だが、腕は確かで、首は何事もなかったように元通りに。接骨院に通い始めた小松崎は、歩や彼女の姉・恵も摂食障害やセックス依存症など心の病を抱える合田の患者だと知る。

 一方の合田は、不眠と頭痛を訴え来院した茜が気になる。1年前に見合い結婚して大阪に来た茜は、夫や義母に対する不満を買い物をすることで解消していた。

 生きづらさを抱えた患者の体の悲鳴に耳を澄ます合田を探偵役にした長編ミステリー。

(祥伝社 670円+税)

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