「『嫌いっ!』の運用」中野信子著
私たちは、小さいころから食べ物に好き嫌いを言うことや、他人に嫌悪感を示すことは、よくないことだと教えられてきた。しかし、「嫌い」という感情は、自分を守るためには非常に大事なもの。自分に必要のないもの、害になるものを回避する動機づけになるからだ。
人は、何かを、誰かを嫌わずに生きていくことはできず、この感情を消し去ることは不可能だと著者は言う。「同僚や、家族が嫌い」「自信が持てない自分が嫌い」「嫌いな作業がストレスで職場に行きたくない」など、ネガティブな「嫌い」の感情にも必ず意味がある。
本書は、そんな「嫌い」という感情を脳科学的に分析。その上で、「嫌い」という感情を上手に活用して、人生にプラスになるように使いこなしていく方法を教えてくれる。
(小学館 780円+税)