「いたずらにモテる刑事の捜査報告書」石川智健著
警視庁捜査1課予備班の刑事・久保の相棒である日向は、初対面の女性が絶句して我を忘れるほどの絶世の美男子。おかげで久保の恋活は、さっぱりだ。
ある日、2人は両国の温泉施設で発生した殺人事件に臨場する。胸を刺し貫かれた被害者は、露天の薬湯に浮かんでいた。しかし、監視カメラには犯行の前後に施設を出入りした人物はおらず、館内にいた全員の手荷物や建物内を調べても凶器が見つからない。捜査本部とは別の視点で事件を捜査する予備班の2人は、消えた凶器の行方に悩む。そんな中、日向に一目惚れしたアルバイト従業員の姫城から聞いた一言がヒントになり、捜査が動き出す。(「科学者」)
類いまれなるイケメンにして好青年の日向と、捜査よりも恋活重視の久保が活躍する新感覚警察小説。
(講談社 748円)