<112>足元に一つだけ異質な木箱が
家宅捜索は、夕方まで続いた。六時過ぎ、一階の店舗部分に担当刑事全員が集められて打ち合わせをしたのだが、この段階まで手がかりは一切ない。住宅部分を捜索している高峰は、遺品の整理をしているような気分になってきた。市村や三澤の自宅を調べている連中は、何か成果を挙げただろうか。
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