「平気で他人をいじめる大人たち」見波利幸著
長年、職場での「いじめや嫌がらせ」の問題に関わってきたカウンセラーの著者によると、全体の約1割の人が「いじめ」を行っており、推測すると全国で800万人もの人が、誰にも相談できずに悩んでいるという。
いじめをしている人たちの厄介なところは、多くが「自分は正しいことをしている」と思い込んでいる点だそうだ。いじめをする人は、自分の感情をコントロールできない「感情型」、自己愛が強い「自己愛型」、他者を自分にとって使える人間かそうでないかでしか判断しない「他者利用型」の3つのタイプに分類できる。
本書は、著者が関わった「大人のいじめ」の実例を挙げながら、いじめる人の精神構造や、それぞれのタイプへの対応策を解説するテキスト。
(PHP研究所 1023円)