「スカーフェイスⅣ デストラップ」富樫倫太郎著
警視庁の窓際部署に所属する律子らは、児童養護施設の園長・薫子から、施設の出身者・鈴音の捜索を頼まれる。施設を巣立った後、パン屋で真面目に働いていた鈴音が突然姿を消したという。親に虐待され無戸籍で育った鈴音だが、過去を感じさせない天使のような存在で、連絡が途絶えることもなかった。
事件かどうかも分からず、勤務外に調査を始めた律子らは、数カ月前に弟と妹が鈴音を訪ねてきたことを知る。以来、鈴音は週末にキャバクラでも働いていたらしい。栃木で暮らす鈴音の親を訪ねた律子は、鈴音のアパートを見張っていた男を再び見かける。どうやら彼女は何かから逃げているようだ。そんな中、殺人事件の現場から鈴音の指紋が見つかる。
人気警察小説シリーズ第4弾。
(講談社 990円)