「猫に学ぶ」ジョン・グレイ著 鈴木晶訳

公開日: 更新日:

 退屈とは自分以外に誰もいないときに感じる恐怖だ。人間は自分から逃げ出すことで幸福になろうとするが、猫は自分しかいなくても幸福である。それが猫と人間の最大の違いである。

 フロイトが見抜いたように人間には不気味な悲惨さが付き物で、それから解放されるために、人は精神分析など、さまざまな療法を考えだした。それらは他人との共生に伴う不快感を軽減してはくれるが、取り除いてくれるわけではない。愛猫家はしばしば、猫に人間の感情を投影して擬人化していると非難されるが、愛猫家が猫を愛するのは、自分とあまりに違っているからなのだ。

 猫の日常を見て、人生の意味と幸福について考える。人生の重荷を感じている人も、ちょっと心が軽くなるかも。

(みすず書房 3300円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  3. 3

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  4. 4

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  5. 5

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  1. 6

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  5. 10

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり