「不倫と正義」中野信子、三浦瑠麗著
脳科学者と国際政治学者が不倫をテーマに語り合った対談集。
2020年のとある調査によると、セックス経験者のうち、現在パートナー(恋人や結婚相手)以外の人とセックスをしている割合は、男性4割以上、女性3割以上。不倫は、昔と異なり違法行為ではない。
中野氏は、これほど多くの人が不倫をしているのに、なぜ有名人の不倫は社会的地位を失うまで叩かれるのかと疑問を呈する。オリンピアンの不倫報道などを例に、世間の反応の激しさを指摘。実は脳の形質によって人間の性的行動は、1人のパートナーといるのが心地よい人と、たくさんの人と浅く薄く関係を結ぶのが心地よい人の2パターンに自然に分かれるという。
恋愛や結婚制度など、不倫を切り口に縦横に語り尽くす。
(新潮社 924円)