「よくも言ってくれたよな」中川淳一郎著
著者は、新型コロナ騒動で日本がこんなにも愚かな国だったと気づかされたという。
この2年数カ月は、戦時下の日本と同じだと指摘。戦時中、戦争に反対する者は「非国民」として扱われ、竹やりでB29を落とす訓練をし、「千人針」で兵隊の無事を祈る。非国民は、コロナを「怖がらない人・マスクをしない人・ワクチンを打たない人」で、竹やりや千人針はマスクだというのだ。そして当時、戦争に賛成していた者は敗戦後「我々は元々戦争に反対していた」と言い始めた。当初からSNSや記事で過剰対策をやめるよう訴え続けてきた氏には膨大な批判が押し寄せたという。
非国民扱いをいとわず抵抗を続けてきた著者が、コロナに右往左往する日本社会を「観察」した時事エッセー。
(新潮社 880円)