「明日へのペダル」熊谷達也著
55歳の誕生日を前に、本間優一は健康診断でアルコール性の脂肪肝と診断され、部下の水野唯に勧められて自転車通勤をすることにした。ルビーレッドの塗装が美しいデローザのアイドルに決める。フレームとパーツ類で合計50万円弱!
日曜日の初乗りに水野が付き合ってくれることになった。走っていると、アスファルトの凸凹が振動として伝わってくる。気持ちいい。実に気持ちいい。
職場ではコロナ対策としてテレワークを推進することになり、水野が実はIT能力が高いことが判明。だが、彼女は企画室の仕事が気に入っているので、内密にしてほしいと頼む。
ロードバイクにのめり込み、新しい世界に踏み出した中年男の物語。
(NHK出版 1870円)