「人生はそれでも続く」読売新聞社会部『あれから』取材班著
ニュースの「当事者」たちのその後を取材した人物ルポルタージュ集。
1981年、サリドマイド薬害で生まれつき両腕がない女性の日常を活写した映画が大ヒット。当時、19歳で自ら映画に主演した典子さんは、一躍時の人となった。いつも「普通でありたい」と思い、行動してきた典子さんだが、映画の主人公の典子は「障害を抱えて頑張っている特別な女性」として独り歩きしてしまっていた。
そんな典子と決別するために彼女は映画の公開から5年後に「のり子」と改名した。
その後ののり子さんの人生の歩みを伝えるほか、登山中に遭難して13日間生死をさまよった男性や、日本初の飛び入学で大学生になった17歳など。あの時のあの人たち22人のその後を取材。
(新潮社 902円)