「反戦と西洋美術」岡田温司著

公開日: 更新日:

「反戦と西洋美術」岡田温司著

 人類の歴史は戦争の歴史ともいわれるが、西洋の美術が戦争の悲惨さを直視するようになったのは、意外にも遅く17世紀になってからだという。

 中世の十字軍やルネサンス期のイタリアの都市国家間の抗争においても、注目されたのは英雄的な武勲や勝利の栄光だった。西洋美術は、反戦への思いをどのように表現してきたのか。17世紀以降の西洋美術史をたどりながら解説するアート本。

 17世紀の西洋美術で、「戦争の惨禍」をテーマとした作品の先駆けとなったのは、あのルーベンスが敵味方の違いを超えた戦争の惨劇を寓話的かつ普遍的にとらえた絵画「戦争の結果」だという。

 以降、第1次、第2次世界大戦、そしてベトナム戦争をめぐる反戦アートまで。

 芸術家たちによる反戦の美術を紹介。

(筑摩書房 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議