「日本の闇と怪物たち 黒幕、政商、フィクサー」佐高信、森功著
「日本の闇と怪物たち 黒幕、政商、フィクサー」佐高信、森功著
日本の政治・経済を動かしてきた陰の実力者たちをテーマにした対談集。
まずは、元首相の死で明らかになった旧統一教会と自民党との関係を取り上げる。カルト宗教がどのように自民党に深く食い込んでいったのか、いまだにつながる現職国会議員との関係などを明らかにしながら「統一教会が問題にされてこなかった『空白の三〇年』、いや戦後保守政治のある側面が再審に付されつつある」(佐高氏)と指摘する。
そのほか、大手銀行から数千億円が闇社会に流れたイトマン事件の首謀者・許永中とその背後にいた人物たちをはじめ、安倍政権時代に国際規模のプロジェクトやNHKの人事にまで介入したJR東海の葛西敬之、田中角栄から中曽根康弘、安倍元首相にも深く関わっていた荒井三ノ進ら。日本の政治の裏面史を暴く。
(平凡社 1056円)