(8)夜の吉原は昼間とは別の国
おしまは絹ぐけの針に糸を通し、まずは晒で運針を試みた。
……はやい。
針の長さは通常のものに比べて倍近い。その分、一度に縫える縫い目も増える。
これは使える。目からうろこだ。早速この縫い方を試してみたい。でも、まさか旦那の晴れ着で試すわけにもいかないから…
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