「ドクター・デスの再臨」中山七里著
「ドクター・デスの再臨」中山七里著
下谷署に、長山亜以子という少女から、母がネットで誰かに安楽死を依頼したらしいと通報があった。母の瑞穂は筋萎縮性側索硬化症で訪問介護を受けていたが、介護サービス社への支払いがあるからと、父に頼んで200万円の現金を用意していた。瑞穂が死んだとき、その200万円は消えており、遺体の右腕には注射痕があった。かつてのドクター・デスによる安楽死の報酬は20万円だったのだが……。
続いてパーキンソン病に苦しんでいた女優、岸真理恵が死んだ。遺書に「これもJKギルドさんと知り合ったお蔭です」とあった。刑事の犬養隼人は、瑞穂と真理恵の周囲に歩容認証が一致する者がいることに気づく。
安楽死請負をテーマとしたミステリー。 (KADOKAWA 1925円)