「賭博常習者」園部晃三著

公開日: 更新日:

「賭博常習者」園部晃三著

 昭和40年、8歳のコウスケは競走馬の育成牧場を営む叔父に連れて行ってもらった有馬記念で、叔父の車を洗車してもらった駄賃を馬券にかえ見事的中。叔父の牧場で馬に触れて育ったコウスケは、高校生になると学校にも行かず地元の競馬場に入り浸る。

 そんなある日、顔見知りの厩務員に誘われて入ったスナックで博徒の組織の幹部イワヤと知り合い、可愛がられる。イワヤによるとコウスケにはツキを呼び込む天性のなにかがあるらしい。

 やがて、バーでバイトをはじめたコウスケは、ママのヒロミと大人の関係に。そんな放蕩の日々を過ごす中、アメリカへの憧れが生まれ、渡米の準備を始めた矢先、イワヤが逮捕される。

 馬に魅せられ、ギャンブルによって人生の迷路にはまり込んだその半生を描く自伝的小説。

(講談社 880円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動