チェリッシュ 事務所が意図的に結婚情報をリーク
デビュー曲「なのにあなたは京都へゆくの」は35万枚のヒットになったが、松崎は再び自分と悦子以外の3人を入れ替えてしまう。「3人が去ったという方が正しい」と話すのは女性誌記者。
「浮草稼業を続けるより、サラリーマン、大学生、家業とそれぞれの道を選んだ。松崎と悦子の仲をやっかむ気持ちもあったようですが……」
新たに名古屋の大学生3人が加わり、2曲目を出し20万枚を売り上げたが、結局、彼らも脱退することになった。
「3人はフォークロックを志向していた。ところが、歌謡曲っぽい演奏を要求されるようになり、一緒にできないと去っていったんです」(女性誌記者)
3曲目の「ひまわりの小径」からは松崎と悦子のデュオとなった。同時に事務所の方針で、2人だけで会うことを禁止された。
「当時、出す曲はすべてヒット。スキャンダルが出て勢いがそがれるのを恐れたんです」(同)
73年7月に出した「てんとう虫のサンバ」は累計100万枚を超す大ヒット。同年9月発売の「白いギター」も80万枚を売り上げた。だが、ピークはそこまで。徐々に売れ行きは下り坂となり、70年代後半に入ると鳴かず飛ばずになった。