駐車場代“自腹”…過去最高益の松竹に歌舞伎役者の恨み節
■地下駐車場も“自腹”
たしかに、重鎮クラスの人気役者でいえば当代の尾上菊五郎は71歳、中村吉右衛門は69歳、松本幸四郎は71歳、坂東玉三郎は63歳。
体力よりも気力で舞台を務めているといっていいだろう。
「吉右衛門は新開場から3カ月連続で計8演目という超ハードスケジュールをこなした。歌舞伎のためという使命感で演じていて、“命懸け”という言葉まで口にしていたほど。昨年秋に味覚障害で体重が10キロ近く減ったことを明かしましたが、体調が心配です」(別の松竹関係者)
海老蔵や勘九郎、獅童など元気の有り余っている若手役者は休みなど不要だろう。が、老体にムチ打つように過密スケジュールをこなす役者が多いのも事実。
いくら人気役者頼みの興行とはいえ、スケジュールの見直しは急務だろう。
こんな話もある。
「出演中の役者であっても歌舞伎座タワーの地下駐車場は1時間だけ無料で、残りは自腹。なんとかなりませんかね」(事務所関係者)
当初から歌舞伎座はこけら落とし興行の1年間は“ご祝儀含み”といわれていた。歌舞伎人気が定着したかどうかは1年間のこけら落としが終わってからが本当の勝負。目先の銭勘定優先で役者が潰れたら元も子もない。