故・坂本九さんの長女 40代で「1stアルバム」の紆余曲折
■子育てしながら土日にコンサート活動
かくして03年、九ちゃんの名曲「見上げてごらん夜の星を」でメジャーデビュー。また、06年、一般人と結婚。09年、男の子を出産した。
「今は子育てをしながら作詞、作曲をし、土曜、日曜の空いた時間にギタリストの笹子重治さんとデュオでコンサートを開いてます。今回のアルバムは、その集大成の意味もあるんです。コンサートでは古民家や老人ホームで歌うこともあり、心がけてるのは、集まっていただいた方とのコミュニケーション。これですね」
東日本大震災のボランティア活動にも積極的だ。
「父を失った後、グリーフ(死別の悲しみ)が敷き詰められたような感じがありました。そうした人をケアする団体とご縁があり、現地に出向きました。父の死の衝撃をいつ乗り越えたのか、とよく聞かれますが、正直、悲しみに終わりはないと思います。でも、悲しみとともに歩く、それでいいんじゃないか。時間に癒やされ、日々楽しく生きてるのも事実であり、そうしたことを震災で大切な人を亡くされた方々に伝えていけたらいいな、と考えてます」