民宿切り盛り「欽ドン」気仙沼ちゃん 津波被災も拡大オープン
料金は1泊2食付きで税別1万円から。食事は応相談・要予約だ。
さて、気仙沼市鹿折に生まれた気仙沼ちゃんは「欽ちゃんのドンとやってみよう!」に77年から78年にかけて出演。欽ちゃんにイジられる赤いほっぺの純情娘を絵に描いたようなキャラがバカ受けし、アイドル顔負けの人気を得た。
「これでもちゃんとオーディションに合格したんだがら、ハハハ。毎週、収録に合わせて上京してたのっさ。楽しい思い出ばかりで、アダシにとっては宝物だね」
もっとも、芸能界は甘い世界でないことを肌で知り、「いつまでも続けようとは思わなかった」とか。
かくして、80年、地元で見合い結婚。「アインスくりこ」を88年に開業し、以来、女将兼広報担当として民宿を修さんと切り盛りし、今は一人娘の幸亜さん、義母のもみじさんが手伝い、家族総出で営んでいる。
「震災前と比べ、大島に観光にみえる人はやっと半分に届くかどうか(10年が約31万6000人=気仙沼市観光課調べ)。島内には廃業してしまった宿泊施設もある。当然、アダシだぢだって不安だらけだよ。でも、18年には気仙沼と大島を結ぶ大きな橋が完成すっから、交通の便はずっといぐなる。復興への道はまだ半ばだけんど、アダシだぢはガンバってっから、ぜひ気仙沼さ来てけらいん。待ってっからね」