民宿切り盛り「欽ドン」気仙沼ちゃん 津波被災も拡大オープン
東日本大震災から4年。70年代後半に高視聴率を記録した(フジテレビ系)で人気だった朴訥(ぼくとつ)な東北弁キャラの気仙沼ちゃん(60)は嫁ぎ先の気仙沼市大島で被災した。経営していた民宿は海面から20メートルの高台にあったにもかかわらず、津波の床上浸水で半壊。休業に追い込まれた。さて、今どうしているのか。
「再オープンは一昨年の10月20日なのさ。最初は震災以降、親身になって心配してけだ常連さんが来てけで、11月1日から一般のお客さんを受け入れた。1年8カ月ぶりにお客さんの顔を見たらば、ホント、涙が出るくらいうれしがった」
復興工事が続く気仙沼港から大島へはカーフェリーで約25分。発着港の浦の浜埠頭からさらにクルマで5分、長崎地区にある民宿「アインスくりこ」を訪ねると、気仙沼ちゃんと夫の修さんが迎えてくれた。ちなみに、「アインス」はドイツ語で「お客さまが一番」という意だとか。「くりこ」はかつて当地によく知られた栗林があったゆえだ。
「1階は津波につかったがら、柱以外、全部リフォームしたのっさ。板壁と玄関のフローリングを張り替え、90畳の宴会場の畳も総入れ替えだ。あと、全館バリアフリーにしたのっさ。男女別の大浴場は少し大ぎくして湯船には階段と手すりをつけたがら、お年寄りや体が不自由な方でも安心してご利用してもらえんだよ」