<第1回>露木茂氏 「かつては圧力を局全体でハネのけた」
4月からテレビのニュース報道番組が大きく姿を変える。「報道ステーション」の古舘伊知郎キャスター、「ニュース23」アンカーの岸井成格氏、NHK「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスターが揃って降板。3人とも政権与党が煙たがる言説が信条だっただけに、圧力降板説が囁かれている。かつてはフジテレビの“顔”として、63年の入局以来、38年にわたりワイドショー、報道、バラエティー番組のMCなどで活躍してきた元アナウンサーの露木茂氏(75)には、これらはどう映っているのか。
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岸井さんにしろ古舘さんにしろ、どうしてキャスターの個人名まで取り沙汰される世の中になっちゃったんでしょう。
僕は今年でテレビ生活53年、ニュースキャスターとしても30年以上活動してきました。でも、個人に圧力がかかったり、攻撃されたことはありません。もちろん、政権側から局に対してクレームが入ったことは何度となくあったでしょう。でも、局の上層部がそのことを僕の耳にまで入れることは一度もありませんでした。それは、番組の作り方と密接に絡んでいると思います。