戯作者・松崎菊也が永六輔さんに捧げる「“永七輔”語録」
ここから話がややこしくなります。
それでもお金が足りないばわい、政治家がカラッポの脳みそを振り絞って考え出したのが、パーテー。日本語で宴会。ね。宴会は座る席があるけど、政治家のパーテーは出席者を全員立たせます。椅子を借りるお金ももったいないのね。で、名目は出版記念パーテー。出版つったってゴーストライターに書いてもらってる。七輔のばわい、人の言ったことを自分で書いてます。ここが違うとこ。
で、5000円の料理しか出さないのに会費は3万円ぐらい取るのね。ほとんどが義理で金払ってるわけだから、5000円分だけでも食わなきゃっていうんで、ガバガバ飲んで食って、本人の挨拶なんて誰も聞いてません。とてもシラッとした雰囲気のパーテー。
それでも足りないとどうするか。秘書の給料を横取りする。
七輔、浅田飴なめて声を大にしていいたい。そんなにおカネが足りないのなら、堂々と街頭募金をやりなさい。『恵まれない政治家に愛の手を!』。一日駅前でやって、100円もらうのがどれだけ大変か学べ! 七輔でした」
以来、永さんが面白がって、時々ご本人の前でやらされた。ご本人ギャハハと笑うたびに、こちらは心臓がバクバクした。永六輔さんに捧げる永七輔語録、在庫たくさん。どっかでやりたいな。