腰掛けにあらず 熊田曜子が示した「生涯グラドル」の矜恃
通称「グラドル(グラビアアイドル)」を世間に広めたのは80年代の野田義治氏率いる“イエローキャブ”だった。細川ふみえ(45)や小池栄子(36)といった「巨乳軍団」を次々に世に送り出し、一世を風靡した。それまで雑誌のグラビアを飾っていたセクシー系のタレントや女優たちから、無名の女の子が陣取り合戦のごとく入り込んでいった。
「グラビアに出ているうちは芸能人ではない。水着で突き出した巨乳やお尻を見せて男性に顔と名前を覚えさせ認知させたら、洋服を着せてしゃべらせタレント活動に転じる」という野田氏が編み出した新たなタレント育成法だった。その後もほしのあき(40)や小倉優子(33)といったコケティッシュ系も出てきて群雄割拠の時期もあったが、グラビアはあくまでも芸能人になるための手段に過ぎない。やがて卒業していく。“モー娘。”や“AKB48”のメンバーが卒業してタレント活動するのと同じ原理だ。
体形や肌を考えればグラビアは若いうちが花だったが、そこに現れたのが壇蜜(36)だった。グラビアデビューは30歳。大人の雰囲気漂う壇蜜はたちまちグラビア界を席巻。橋本マナミ(32)がこれに続いた。出版関係者によれば、「ヘアヌードは動くAVに移行。グラビアは見えそうで全部見せない昔ながらのセミに戻ってきている。やはりセミは男の妄想を駆り立てるグラビアの原点」という。