ダンス振付師は共感 日野皓正氏の“往復ビンタ”に賛否両論
「今、協調性のない子は非常に多いですね。ダンスの発表会で『子供の出番が少ない』と指導者や主催者にまでクレームをつける親もいて、わがままに育ちやすいのかもしれません。ビンタは問題かもしれませんが、団体演奏ですから、4カ月間必死に練習した他のメンバーを思うと、指導者として中断させたのは正しい行動では。“世界の日野″が行動を起こしたことで、子供に“協調性”の必要性を広く知らしめた点では良かったのではないでしょうか」
■手が出るのも分からなくはないが…
日野は長期的に指導することを条件にこのプロジェクトを引き受け、行儀なども含め、音楽教育に注力していた。元大阪産業大客員教授の八幡義雄氏(教育学)もこう言う。
「相手の中学生にもソロパートを与え、個性を伸ばそうと努めていたし、自分の時間を犠牲にして魂を伝えていた。だからこそ、つい手が出るのもわからなくはないです。でも、文科省が『体罰にあたる』と言っている以上、それに従うしかない。厳しくない環境でいかに厳しく演出していくかが指導者の腕の見せどころでしょう」
世界の日野のビンタは子供の教育に一石を投じたようだ。