黒ニンニクの成分「SAC」の効果…疲労研究のパイオニア「エビデンスあり」とお墨付き
「疲労は、痛み、発熱とならぶ3大生体アラームの1つ」と言うのは、疲労の分子神経メカニズム研究の先駆者である渡辺恭良氏(日本疲労学会理事長、神戸大学大学院特命教授)だ。
仕事や運動による急性疲労であれば少しの休憩や一晩の睡眠で回復する。不規則な食生活や睡眠不足、ストレス過多などによる数日間から1週間ほど続く亜急性疲労も、積極的な疲労対策で回復可能。しかし休まずそのまま突っ走り過ぎると慢性疲労となり、自律神経系活動が乱れ、放置するとさまざまな病気へと移行する。
渡辺氏は30年以上にわたる研究から、精神性、運動性などの疲労の原因に関係なく、あらゆる疲労に、エネルギー生産の過程で生じる副産物、活性酸素が関係しているとみている。
「通常、活性酸素は細胞内の抗酸化物質で還元処理されますが、オーバーワークになると活性酸素の量が過剰となり、還元処理が追いつかず、細胞が傷害されます。老化やさらなるオーバーワークでさまざまな細胞傷害が起こると、それを免疫細胞が感知し、いわゆる『炎症』を起こし、炎症時に血液中に放出される伝播物質サイトカインを介して脳に『ここに問題がある』と知らせます。それを私たちは疲労と感じ、慢性的にサイトカインが発せられる場合は、慢性的倦怠感、意欲低下、慢性疼痛、持続性の微熱などに至るのです」