著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

安室奈美恵の引退宣言で思い出す 母・恵美子さんの“遺言”

公開日: 更新日:

 周囲の心配をよそに復帰後の安室はパフォーマンスに磨きがかかり、人気はさらに上昇。ダンスミュージックの第一人者としてライバルの追随を許さなかった。すでに頂点を極めた感もあるが、ファンを魅了する安室の歌い踊るスタイルはアスリートでもある。やがて肉体的な限界はくる。仮に50歳になっても肉体を保ちながら同じパフォーマンスは次第に負担になる。といって、スタイルを変えドレスでしっとりと歌を聴かせる安室の姿は想像つかない。タレントや女優に転身も、ブレずに続けてきた安室スタイルの意味がなくなり、美学に反する。

 結果、出した結論が引退。それはスポーツ選手に似ている。プロ野球で活躍した城島健司氏は、「捕手として野球を続けられないのなら、捕手として終わらせたい」というのが引退理由と聞いた。安室とかぶる。

 安室の場合、私生活も引退にリンクしているように思う。仕事とは対照的に私生活は「母の死・離婚」と順風ではなかった。

「人生は良い事も続かないけど、悪い事も続かない。すべてがうまくいく人生なんてないよ」という母親の口癖を思い出す。

 歌手としてはすでに最高峰に登頂したが、女性としての幸せは登山道の変更などもありまだ7合目程度。引退で今度は誰にも邪魔されずマイペースで登れる山。その先に再婚も考えられる。

 母親の再婚は、42歳だった。安室が引退する1年後に迎える年齢である。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇