居酒屋で客の人生相談も 遠藤憲一が忘れない“生活者目線”
ドラマにCM、ナレーションと大活躍の俳優、遠藤憲一(56)。殺され役やチンピラ役がほとんどの「Vシネ役者」だったのが、徐々に役を増やし、コントやバラエティーにも進出しているのはご存じの通り。俳優としては現在、NHK朝ドラ「わろてんか」にテレビ朝日系「ドクターX」など話題作に出演。年明けのテレ朝系ドラマ「白日の鴉」では痴漢の罪を着せられたサラリーマンを演じることでも話題だ。
日本では起訴されれば99・9%有罪となり、被害者の証言だけで有罪になるとされる痴漢で塀の中へと送られてしまう役である。遠藤は「冤罪に巻き込まれる役は初めてですが、やるからにはとことん入り込んで演じたい」と言っている。演技の幅の広さには定評があるが、一体それはどのようにして培っているのか。
遠藤をよく知る芸能関係者がこう言う。
「新宿在住の遠藤は、女将さんが一人でやっているカウンターだけの小さな居酒屋の常連で、忙しい仕事の合間を縫っては顔を出しています。そこでご近所の顔見知りと交流し、初対面の人とも気軽に打ち解けて、2丁目に繰り出したりしている。そういう時間と人間模様が、役の引き出しをつくり、役者として味を出している。イチ中高年、生活者としての目線でいるからいいのでしょう」