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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

本来はルール違反だが…隠し撮りが“有効手段”になるケース

公開日: 更新日:

 世間が最も関心を持つ対決騒動。政界でも後を絶たないなか、「福田淳一前財務事務次官VSテレ朝女性記者」のガチンコ対決が大きな関心を集めた。セクハラ問題に盗聴テープの公開。週刊誌に流した話まで飛び火して話題沸騰している。

 ICレコーダーで簡単に隠し録(ど)りが可能な時代とはいえ、本来は取材における盗聴はルール違反。会見など公式の取材はノートにメモを取るかテープを使うが、対面の取材でテープを録る場合は相手の許可を得るのが通例。問題は福田氏と記者のようなフランクな酒の席での場合。基本的には仕事関係の延長が前提だが、取材される人はメモやテープの前では言葉を選ぶが、2人だけの酒の席では油断して“オイシイ”話をこぼす。それを巧みに拾い上げるのが記者の習性。頭の中にメモし、数字など間違えやすいものはこっそりメモをする。

 テレ朝記者があえて隠し録りしたのは「言った。言わない」になるセクハラ発言を考慮。証拠保全に他ならない。それをテレ朝幹部は部下のセクハラ被害を反故にしていた。週刊誌報道で明るみに出て、行動に出たが後手に回った感は否めない。幹部は会見(写真)で週刊誌に話を流したことを「遺憾」と大真面目に言っていた。自分たちの対応を棚に上げた発言は滑稽にも見えた。内部から批判が出るのも当然のことだろう。

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