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井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

石田ゆり子の炎上に見る“短文コミュニケーション”の弊害

公開日: 更新日:

 SNSのコメント欄が荒れに荒れた石田ゆり子。賛否の意見が建設的な方向へ向かわず、愉快犯まで現れるに至って、とうとう当該記事を削除してしまった。

 最後に「きをつけますね。たくさんのご意見ありがとうございました」と気遣いを見せたのは、人気商売という事情もあるのだろう。

 ただ、後日、飼っている猫がショップ店員のように接してくる動画をアップし、(猫が)「接客の見本を見せるそうです」と書き加えて投稿したあたり、くだんの接客方法にも寄せられた批判コメントにも決して納得していない様子がうかがえる。

 ところが、この煽るような投稿は炎上していない。先に5000を超えるコメントを付けたネットユーザーの大半は、実は言葉尻を捉えて騒ぎたかっただけなのかと、祭りの会場を探して暴れたかっただけなのかと、疑わせるに足る事実である。あるいは、嫌みの意味がわからないだけか。いずれにせよ、国語力、なかんずく読解力低下を心配させる出来事である。

 長い、といっても、SNSに投稿される文章の長さなど原稿用紙1枚にも満たず、たかが知れている。それすら正確に読み下せないのは、ネットの短文コミュニケーション、文字より画を優先する表記の弊害なのだろうか。

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