大炎上のフジ「タイキョの瞬間!」 問題点を弁護士に聞く
「取材協力者の主張をうのみにするのではなく、多様性を説くのなら外国人の言葉や文化、習慣、法制度の違いを掘り下げる視点が欲しかった。昨今取り沙汰されている取材に対する足腰の弱さを象徴するかのようでした」
入国管理局は来年4月、外局の「庁」への格上げが発表されている。フジ以外にも、今月10日にテレビ東京系で「密着!ガサ入れ」と題した特番、先月にはTBS系「ビビット」で入管Gメンに密着する特集が組まれていた。こうした内容の番組が増えている背景には「世間に庁へと変わる認知度を深めたいという入管側の思惑もあるのでは。今年4月、入管施設でインド人男性の自殺が明らかとなりましたが、近年、入管施設での処遇が問題となっています。そういった現状には一切触れていないのは、公平性に欠いた内容と言わざるを得ません」(前出の浦城弁護士)。
公共性が大前提の放送局が当局に都合のいいプロパガンダに利用されるのは大問題。差別や偏見を助長し、排斥運動に加担していると受け止められても仕方がない。