「いろとりどりの親子」監督が語るベストセラー本の映画化
今週17日から公開となる米映画「いろとりどりの親子」(ロングライド配給)は、同性愛者や自閉症、ダウン症、低身長症といった社会が悪いイメージを抱きがちな違いを持つ子と親に迫ったドキュメンタリー作品だ。メガホンを取ったレイチェル・ドレッツィン監督(53)は、24カ国語に翻訳された大ベストセラー「FAR FROM THE TREE」(アンドリュー・ソロモン著)を映画化するにあたり、映像ならではの強みを意識したという。
原作のタイトルは「The apple never falls far from thetree(リンゴは決して木から遠くには落ちない)」ということわざからもじって名付けられた。いわば「蛙の子は蛙」とは限らない、想像していた子供とは違う子供が生まれてきた親が異なるアイデンティティーを受け入れ、親子で共感をもって困難を乗り越えていく様子を描いたノンフィクション。多くの人々の心を打った作品だ。
2012年の刊行以来、原作者には30人もの映画監督からアプローチがあった。その中でレイチェル監督が著者の心をつかみ、映画化にこぎつけることができたのは、原作への理解、そして、経験と熱意だったという。