辞め癖が出て…「無名塾を10日で退団」が最初のプロフィル
連載の最終回は、俳優・遠藤憲一さんの原点……。
子供の頃は野球をやったり、ザリガニ捕りに興じていたりと普通の子供でした。あまり勉強が好きではなくて地元の商工高校に入りました。ところが、入ってみると生徒の半分以上がリーゼントのツッパリ。自分もそうしなけりゃとリーゼントにして、ツッパリの一員でした。
最初は野球部に入ったけど、クラスの悪い仲間に影響されて、だんだん遊びに染まっていきました。校則では教科書は机の中に入れっぱなしにしてはいけないけど、無視していたら先生に教科書を焼かれちゃってね。新しい教科書を買う気なんてさらさらなく、毎日ほとんどの授業を教室の後ろで立たされて、嫌気が差して2学期で中退しちゃったんです。
それからはもう何か嫌なことがあると辞めちゃうという「辞め癖」がついてしまって。アルバイトを転々としていたある日、劇団員募集の広告を見て軽い気持ちで入団してみたんです。何か面白そうだな、本格的にやってみたいなと思って仲代達矢さんの無名塾の入団テスト受けたら合格しちゃったんです。