日テレ変則ドラマ「1話1年」「30分×2話」戦略は吉と出るか
「あな番」のように今回の変則ドラマもうまくいくのだろうか。テレビ解説者の木村隆志氏はこう言う。
「賀来賢人さん主演の『ニッポンノワール』(日テレ系)も今年1月期に放送された『3年A組』(同)の半年後の設定となっていてアナザーストーリーが描かれ、通常のドラマとは趣が異なります。3本のドラマに共通しているのはオリジナルということ。原作物よりも脚本家、プロデューサーの色が出しやすい。また、俳優も原作と比べられないので演じやすいのではないでしょうか」
バラエティーは比較的安全志向の日テレだが、ドラマは攻めている印象だ。狙いは何なのか。
「日テレのターゲットは若年層です。世帯視聴率は低いですが、個人視聴率は他局に比べて高いようで、目新しいということもあり、SNSで話題になりやすく、反応もいい。視聴率が良くても、高齢者向けのドラマは広告が取れない。広告収入につながる若年層向けのドラマはスポンサー受けもいいようで、多少視聴率が悪くても、日テレ関係者は落ち込んでいないようですよ」(木村隆志氏)
視聴率3冠にあぐらをかかない日テレの、将来を見据えた戦略は、吉と出そうだ。