ラッシャー板前さん 付き人時代にたけし愛飲の酒をペロッ
高校を卒業後、板前を2年間やって、20歳でビートたけし師匠に弟子入りしました。師匠の付き人もしていたので、他の軍団では味わえなかった特別な経験をさせてもらうことができました。
当時はまだ20歳ですから、お酒の本当のおいしさもそんなに分からなかった。自分で払って飲むお酒は、決まって安い酒でした。居酒屋さんに飲みに行っては瓶の中には何が入っているか分からないウイスキーを飲んだりして、翌日は悪酔いで頭が痛くなったり(笑い)。
■当時1本8万円
そんな時代に師匠が飲んでいたのがバランタインの30年ものです。師匠にお酒を買ってくるように頼まれたこともありました。当時で8万円くらいしたかな。一度でいいから飲んでみたい……。
付き人だから、身の回りのお世話をするのに、師匠の家にひとりで出入りすることもあるわけです。それで、しめしめ(!)と思いながら、バランタイン30年をペロッと。
いや~、おいしかったですね。いつも飲んでいるものとは大違い。芳醇な香りがフワッと口の中に広がった! バレたらまずいので、もっと飲みたい気持ちをぐっと抑えましたよ。こうして、師匠のおかげでウイスキーだったりブランデーだったり、本当のお酒のおいしさを知ることができました。