たけしの酒癖に苦労…ビートきよしが“飲まなくなった”ワケ
ビートたけしとの「ツービート」で80年代の漫才ブームを牽引したビートきよしさん(68)。コンビ時代のエピソードには事欠かない。
■相方は楽屋にしらふで来た記憶がない
「まただよ……」
もうね、何十回と同じ目に遭って、こう愚痴ったことか。漫才ブームで大ブレークする前、僕らツービートが細々と下積みしてた70年代も終わりの頃の話です。相方(ビートたけし)の酒癖の悪さにはホント、参りました(笑い)。
コントの営業で呼ばれたキャバレーに、酔っぱらってベロンベロンで来るのはしょっちゅう。どこかで飲んでて仕事をすっぽかしたり、ある時は前渡しした交通費で飲んじゃって現場に来れないとかね(笑い)。珍しく俺より早く楽屋に来てるからホッとしてたら、すでに泥酔状態。まさに、ヌカ喜びですよ。楽屋にしらふで現れたのってあんまり記憶にないもんね。
浅草演芸場に出てる時に、こんなこともありました。客席の酔っぱらいが「おい、おまえらさ、漫才なんかやめて飲みに行こう」って。それで相方が「飲みに行こうったって金は持ってるのかよ」って返したら、「ほら、1万円あるよ」ってポケットからお札を取り出してヒラヒラさせたの。それを見た相方。パパーッと舞台から飛び降りて「酒なんか飲まなくていいから、この金くれ!」ってそのお札をサッと取り上げて逃げちゃった。そしたら、酔っぱらいが「金返せー」って追っかけて大ウケ(笑い)。