著者のコラム一覧
ダンカンお笑いタレント・俳優・放送作家・脚本家

本名・飯塚実。1959年、埼玉県毛呂山町生まれ。落語家を目指し立川談志に弟子入り。「立川談かん」として活動した後、たけし軍団入り。お笑いタレント、俳優、放送作家、脚本家と多才で、現在はTAPの専務取締役。

グレート&ラッシャーは東北顔?見た目で出身地変更の差別

公開日: 更新日:

 それだけでもかなり居心地のよろしくない関東ブロックだったのに、そこに地獄の裁判官のような、とんでもない閻魔大王スタッフが登場したものである。

 これから述べることは決して作り話でもなんでもなく、昔の芸能界はそーいうモノだったのです。閻魔大王スタッフは関東ブロックの片隅でたむろしていた我々たけし軍団の前に来ると、その歩みを止めたのです。ちなみに、関東ブロックのたけし軍団は東京出身のグレート義太夫くん、千葉出身のラッシャー板前、俺の3人でした。

 そして閻魔大王の次に発した言葉はまるで耳を疑うものだったのです。「えーと、タレントさん、どうしても関東出身者が多いんですよねェ、それで各チームの人数のバランスを合わせるためにですね……えーと、グレートさんとラッシャーさん、見た目は関東に見えませんから、東北ブロックに移動してもらっていいですか~!!」という指示をしたのだった。

 いや、その瞬間、俺は(周囲の誰もが)大笑いしたけど、出身地を勝手に変えちゃうってどーなの!? 確かに義太夫くんは顔中、ひげだらけで、当時120キロ近く、熊みたいだったけど(ウム、だったら北海道ブロックでよかった? そーいうことじゃないか……)、ラッシャーも頬がリンゴのように赤く、明らかに関東ではなく、見た目、バッチリ東北の青森といったところだけど……。

 そうして義太夫くんとラッシャーの2人はキャプテンがビートきよし師匠という、誰が見てもテレビ的に運動会で絶対に優勝してはいけない東北ブロックに連れ去られ、その日一日、東北出身の芸能人として付け焼き刃の東北なまりで汗をかいたのだった……。 =つづく

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された