75歳の誕生日前 運転免許の高齢者講習で自らの老いを自覚

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 次に受けたのは、青いランプがついたらアクセル、赤いランプがついたらブレーキ、黄色いランプがついたらクラッチを踏むというテスト。自分では一生懸命、素早く踏んでいるつもりなのに、テンポがまるで追いつかない。

「あくまで講習だから落ちるわけではないけど、残酷でね。『ご自分の現状をよく理解なさってください』と係の人が言うわけ。それで、どうしようかなあ、もしかしたら自分は危ないのかなと。最近、お年寄りが起こす交通事故が多いじゃないですか。他人事だと思っていたけど、これは他人事じゃないと思い始めたんです」

 普段の運転は、ずっと事務所のスタッフ任せだったという。キーを持つだけでランプがついたり、エンジンがかかったりする車の進化にもついていけていないと気付き、結局、免許証は返納することにした。

 それと同時に気になりだしたのが、テレビに出演する自分のしゃべりにテンポ感がなくなっていることだった。=つづく

(ジャーナリスト・松田亜希子)

【連載】みのもんた75歳 老いを語る

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